GM: |
皆さんの前方に、森の中にぽっかりと開けた広場が現れます。辺りを見渡すと様々な草花が咲いており、知識のある者が見れば薬草類の原料なんかも発見できますね。 |
メル: |
わぁ、綺麗なところですねー。ここがカレンさんの言っていた場所でしょうか? |
ラファル: |
ムム、戦闘の予感! ――セレスさん、【魔動バイク】を頼む! |
セレス: |
はいはい、マギスフィア〈大〉を使って……ぽんっと完成♪ |
GM: |
じゃあ、そんな事をしているうちに草花に擬態していた魔物が姿を現しますよ! 巨大な花を持つ植物型が一体と、その後ろに小さい大根みたいな奴が一体です。 |
* * * * *
花畑で待ち構えていた魔物の正体は、
4つの部位を持つ凶悪な人喰い花【ブラッディーペタル】と、
妖精魔法を操る人型の植物【マンドレイク】でした。
共に5レベルの魔物なのですが……。
* * * * *
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セレス: |
げ、魔物知識判定失敗しちゃった。こんなの見たことな〜い。 |
ドレム: |
む。儂もじゃ。……まさか、メルとラファルも失敗か!?(汗) |
ラファル: |
居ないと気づく存在感。
ナハトーー!! わかんないよーーー!!! |
* * * * *
ここにきて、彼らの致命的欠陥が発覚。
そう、今回のパーティは誰もセージ技能を持っていないのです。
普段のラファル達は、唯一技能を持つナハトに頼りっきりだったのですね。
そんな訳で何と、相手の名前すら判らないままボス戦を迎えるという異色の展開に突入します。
先制はかろうじて今回もセレスが取りましたが、さて……。
* * * * *
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GM: |
では、ここは狭い花畑の中なのでお互いの距離は5m。デカい花のすぐ1m後方に人型大根――ああ面倒くさいな、仮名マンドレイ君がうろうろしてます(笑) |
ラファル: |
ああくそ、どうしていいかわからん! こんなん初めてだ(笑) |
メル: |
じゃあ、わかんないから真ん中に【スパーク】を撃っちゃいます! 両方とも巻き込む感じで、達成値は……(コロコロ)18! |
GM: |
それはどっちも抵抗できない……おや、ダメージの出目は低いね。安心安心。 |
メル: |
いえ、ここは思い切って[剣の加護/運命変転]を使います! ダイスをひっくり返すとクリティカルするので――全体に12点です♪ |
GM: |
げええ! |
セレス: |
よーし、私も【グレネード】撃ち込んじゃお。抵抗されても全体に8点〜♪ |
GM: |
いきなり全体に20点!? 痛たたー! 葉っぱがパチパチ焦げてますよ!(泣) |
ドレム: |
では儂は1mだけ制限移動で前に出て、【フィールド・プロテクション】じゃ。これなら3m範囲内で味方のみのダメージを1点軽減できるぞ。 |
* * * * *
見知らぬ相手にも絶妙の連携で対応する一行。
最後のラファルも勇敢に魔動バイクで突撃し、
ブラッディペタルの胴体に計17点のダメージを与えます。
対して後攻の魔物達は、
前衛に攻撃を仕掛けるも回避力の高いラファルには思うように当たらず。
仕方なくまずは、彼の乗っている魔動バイクを集中攻撃する事にします。
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ラファル: |
メルー! バイクが壊れるよー! |
メル: |
もうちょっと我慢して下さい(苦笑)。先に【ファイア・ウェポン】×3で前衛を強化です――はい、成功。物理ダメージ+2点上昇ですよ。 |
ドレム: |
うむ、助かる。しかしまずは儂は前に出て、ラファルに《かばう》を宣言…… |
ラファル: |
いや、オレはいいからバイクをかばってあげて! |
ドレム: |
むぅ……(苦い顔で)それは何だか腑に落ちんものがあるが……まあよかろう。 |
セレス: |
今、絵的には絶対変な構図になってるわよねぇ、これ(笑)。 |
メル: |
お気持ちはよくわかります。 |
* * * * *
この後同じような光景が数ターン繰り返される訳ですが……
はい、ここからはダイジェストでいきましょう(笑)。
胴体の特殊能力で毎ターン5点づつ回復する強靭な食人植物ブラッディペタルですが、
セレスの二丁射撃がまたもやクリティカルし、あっさり胴体が陥落。
残された花びらは一斉に回避の低いドレムを狙いますが――
* * * * *
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ドレム: |
ダメージ13点? そんなもん防護点(+魔法効果)でカキン、じゃ。……ふふん、今何かやったかの?(ニヒルに笑う) |
GM: |
げぇー! この人カッチカチやん! じゃあ、実質近接攻撃が効くのは……? |
ラファル: |
(ニヤ) |
メル: |
回復も待機してますよー♪ |
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何と安定感のあるパーティー。
こんな調子で花びら軍団はジリ貧、後はこれまで妖精魔法【カオス・ショット】で奮闘していた
マンドレイクをセレスが撃ち落として勝負あり、です。
当初は誰一人魔物知識の無い戦闘でどうなる事かと思いましたが、
蓋を開けてみれば絶妙のコンビネーションで、問題なくほぼ完全な勝利を収めた一行なのでした。
途中深手を負ったマンドレイクが《悲鳴》を上げて周囲を麻痺させる一幕もありましたが、
肝心の砲台セレスが抵抗に成功した為、パーティーに致命的な被害は出ず……。
* * * * *
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ラファル: |
ふはは! 俺たちにはなァ、強ーい用心棒の先生がいるんだぜぇ! |
ドレム: |
姐さん、やっちまってくだせぇ!(←※プレイヤーの素に戻って悪ノリ中) |
セレス: |
はいはい。……貴方たち、ほんとにチンピラロールプレイ似合うわねー。 |
メル: |
虎の威を借る狐ですねー(笑)。 |
ラファル: |
ぼくはほんとうにみんなにささえられているなあ(棒読み)。 |
GM: |
ええからもう早く止め刺してあげて下さい! 花びらとかボロボロですから! |
セレス: |
じゃあ、遠慮なく……ばっきゅーん☆ |
GM: |
あああ…… 俺たち名前も知られてないのに…… ハラリ(最後の花びらが散る)。 |
ラファル: |
ふっ…… 戦いの後は、いつも虚しい……。 |
ドレム: |
虚しいのは無機物をかばい続けた儂の方じゃわい! |
メル: |
仰るとおりです(笑)。 |
GM: |
さて、これで周囲には魔物の気配はなくなりました。依頼達成です――。
えっと、本当は、以前に誰かが偶然運んできたマンドレイクの種が数年経って成長し、護身の為に魔物を呼び寄せたとかその辺りの経緯が推測できるんところなんですが……。
誰も魔物知識に成功してないのでわかりませんね(笑)。 |
セレス: |
まあ、いいんじゃない? また出れば倒しに来ればいいんだしー。それより早く村に戻って、ゆっくり温泉でも浸かりましょうよ。 |
メル: |
わあ、温泉いいですねー♪ セレスさんと一緒に入ります☆ |
ラファル: |
オレはストラーダと一緒に入ります☆ |
ドレム: |
風呂に馬を連れ込むな!! |
一同: |
(爆笑) |
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こうしてカレンからの依頼も無事に果たし、一行はまた、つかのまの休息を再開するのでした――。
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