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T&T紹介記事
第二回

記事作成:河野裕


 ある、秋の日の出来事。

秋口 「ねぇお前ら。いつになったら、2回目のT&Tインタビューがあがるのさ?」
大井 「ふぇ?」
河野 「2回目?」
葵ちゃん 「そんなのあるんですの?」
秋口 ……グズが
新人3人組 (びびくぅっ!)
 
 そう、三人は忘れていたのです。
 甘いマスクの秋口先輩は、怒るととっても怖いことを。
 そしてゴミを捨てるのが、大好きだということを。
 このままだと葵ちゃんたち新人三人組は、ゴミクズみたいに捨てられてしまいます。
 ゴミに新しいも古いもないのです。
 
葵ちゃん 「い、今すぐインタビューにいってきますの!」
秋口 「……で、いつ上がるの?」
大井 「今月中……」
秋口 ……チッ
 
 秋口先輩の舌打ちです。確かなことはわかりませんが、秋口先輩の舌打ちは、3つ溜まればゴミ認定だ――と、巷ではまことしやかに囁かれています。
 
河野 「あ、いえ、今週中には……」
秋口 ……チッ
 
 おやおや、もう2つ目ですね。三人がゴミになるまで、あと1つてすよ♪
 
葵ちゃん 「今日中に上げますのっ!」
大井&河野 『えーっ!』
秋口 「ん、じゃあさっさとやってきて」
新人3人組河野 『い、いってきまーす!』
 
 と、いうわけで。
 今回インタビューを受けて頂くのは、たまたまSNE本社にいらした杉浦さんです。
 実はこの杉浦さん、雑誌『ロール&ロール』にT&T紹介文の掲載が決まっていたりするらしく、新人三人組にとっては幸運なことに(そして杉浦さんにとっては不運なことに)インタビューの獲物に最適な相手だったのです。
 
葵ちゃん 「杉浦さん、インタビューをさせて頂きますのー」
杉浦 「はいはーい」
大井 「それじゃあ、早速ですがっ! ちょーカッコイイ杉浦さんに質問です! T&Tを使って、女の子にモテる方法とはっ?
杉浦 「え、いや。T&Tではモテない。……そういったタイプのゲームではないですね」
大井 「えー、もてないのー?」
河野 「僕たち、T&Tを信じたいんですっ!」
杉浦 「そうですね。じゃあ合コンで散々飲ませて、みんな正気を失ってからやるにはいいゲームかもしれません。妙に笑えるし」
大井 「合コンかぁ。それ、いいなぁ♪」
葵ちゃん 「下品ですのっ! まったく。早く次の質問にいきますのー」
河野 「じゃあじゃあ、T&Tでお気に入りのキャラを使いたいんですが……」
杉浦 「え、なんで? なんでT&Tでお気に入りのキャラを使うの?」
葵ちゃん 「なにか、問題なんですの?」
杉浦 「いや、だって死ぬし。GMの人と仲よくなって、死んだ後も地獄で冒険だーみたいなシナリオを用意して貰えるなら、お気に入りのキャラ使ってもいいかも」
大井 「し、死ぬこと前提ですか……」
杉浦 「あ、もしくはアルコール用意して、全部どうでもよくなってからやる、とか。で、翌日に後悔したら、アルコール飲んで忘れちゃうといいです」
河野 「……アルコール前提のゲームなんですね」
葵ちゃん 「えっと、それじゃあ杉浦さんにとって、T&Tはどんなゲームですの?」
杉浦 「うーん。T&Tは、全体的にアバウトなゲームですね。バランスを取ろうと思ったら、結構GMが頑張らないといけないかも。僕なんか、敵の強さは大抵その場で決めてますし。でも、そのアンバランス感が魅力なのかもしれない」
葵ちゃん 「な、なるほどー。それだけ自由度の高いゲーム、ということですのね」
杉浦 「清松みゆき先生がデザインした『ハイパーT&T』イラスト依頼が来た時からの付き合いですから……もう、12,3年になるのかな? なかなか思い入れの深い作品です」
新人三人 「えぇっ!」
葵ちゃん 「杉浦さん、イラスト描かれていたんですの?」
杉浦 「うん。SNEに入ったばかりの時に。一週間で100枚描けーとか依頼が来て、北沢さんの家に泊り込んで描きましたね」
河野 「ふえぇ」
大井 「色々、繋がりがあるものですねぇ」
葵ちゃん 「色々勉強になったの。今日はありがとうございました、ですのー」
杉浦 「はい、お疲れさま」
 
 杉浦さんにお話を聞けて、また一つ賢くなった新人たち。
 三人はSNE本社を後にして、いかにもエンディングっぽく夕日をバックに佇みます。
 
大井 「杉浦さんにお話を聞けて、すっごく勉強になりましたね」
河野 「うん、今日僕たちが学んだことは――」
葵ちゃん T&Tにはアルコールが必須! ですのっ!」
大井&河野 「うんっ!」
葵ちゃん 「さぁ、T&Tを知るために、私たちはまだまだがんばりますのよーっ!」
三人 『おーっ!』
 
 葵ちゃんたちは、夕陽に向かって走り出します。
 空には、秋口先輩の、優しい笑顔が浮かんでいました。
 ところで。本当にこのインタビューが続くのか、それはまだ誰にも分かりませんが――
 風の噂では、杉浦さんがイラストを描く時にお世話になったという北沢先生や、あの清松先生の登場が囁かれていたり。こう、御期待……な、感じなのです。

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