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『ゲームマスタリーマガジン』創刊記念インタビュー

『TtTマガジン』編集長に聞く!

 すでにご存知の方も多いと思いますが、グループSNEでは2017年8月『ゲームマスタリーマガジン』を創刊いたします。
 今月の「著者インタビュー」ではグループSNEの総帥であり、本誌の監修者である
安田均(ボス)に創刊にかける熱い思いを聞きました。
 さらに、グループSNEとの共同出版になる
『TtTマガジン』の編集長、杉本=ヨハネ氏にも「トンネルズ&トロールズ」に対する深い愛を余すところなく語っていただきました。
 ぜひ、お楽しみください。

『ゲームマスタリーマガジン』創刊記念インタビュー
『TtTマガジン』編集長に聞く!
2017年08月
記事作成:笠井道子


1.『ゲームマスタリーマガジン』創刊への道
―― いよいよ8月24日『ゲームマスタリーマガジン』(以下『GMマガジン』)が創刊されます。おめでとうございます!
安田 ありがとうございます、やっと創刊にこぎつけることができました!
 

 
ゲームマスタリーマガジン(GMマガジン) 創刊号(VOL.1)
著=安田均/グループSNE
発行・発売=グループSNE 
予価:1,800円(税別)  ISBN:9784883752720

―― ボスの創刊にかける思いは本誌冒頭「創刊の辞」で語られています。でも、私は以前、ボスが「本の出版には手を出さない」と仰るのを何度か聞いた記憶があります。
安田 いや、ぼくは雑誌は大好きだから、「出さない」と言った覚えはないよ(笑)?
―― (あ、あれ?)
安田 ぼく自身、若い頃に同人誌を作ってたくらいですからね。同人誌ってじつは雑誌なんです。もちろん自分一人で作る単行本のような同人誌もあるけれど、ぼくがSFの同人誌を作ってたときには編集をやってました。だから作品を書くのはいちばん最後、お金を出すのは自分でした。そうした経験から「もし雑誌を出すなら、同人誌ではなくちゃんと利益を出すプロの作品にしないといけない」という思いはありました。その意味で「出さない」と言ったのかしれません。いつか出せる状況が来れば絶対出すという気持ちがあったんだろうと、いまになっては思いますね。言うことがころころ変わるけど(笑)。
―― いえ、「(書籍出版に)手を出さない」という言葉は、逆にそうした強い思いの裏返しだろうと感じていました。その後、2013年の『ゴーストハンター13 タイルゲーム』からゲームの製造販売をはじめて、ノウハウを積んでこられました。2016年にはボックスタイプではありますが、グループSNEの制作としては初のTRPG『T&T完全版』という大作を刊行されました。
安田 それもありますが、雑誌に関してはやっぱり『TtTマガジン』が1つの前例でしたね。FT書房杉本=ヨハネさんは「T&T」だけでなく、さまざまなゲームブックなどの同人誌を出版されてきたんですが、『TtTマガジン』という同人雑誌を興されたわけです。それを見て、これはとても質の高いものだと感じると同時に、この方たちとならもっと色々なことができるんじゃないかと思いました。そうやってお互いの足りないところをカバーしあえば、グループSNEの雑誌も実現できるんじゃないかと思ったんですね。
―― 杉本=ヨハネさんには後ほど、雑誌創刊に至る経緯をインタビューさせていただきますが、『TtTマガジン』が『GMマガジン』創刊の大きな契機となったのですね。
安田 そうです。お気づきの方もあるかと思いますが、『TtTマガジン』と『GMマガジン』は住み分けができる。『GMマガジン』はグループSNEのオリジナル作品をメインに扱い、『TtTマガジン』は海外RPGを扱う雑誌という位置づけです。
―― 『TtTマガジン』はいまのところ「トンネルズ&トロールズ」の専門誌ですが……
安田 2018年にはグループSNEから『アドバンスト・ファイティングファンタジー(AFF)』という翻訳RPGが出る予定です。今後はそれらも紹介しますし、さらに拡充されていくでしょう。
 
*「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー」:「ファイティング・ファンタジー」の発展型TRPG。日本では安田均訳で『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー ダンジョニアRPG』上・下(社会思想社 1990年)が出版されている。2011年Arion Gamesから『Advanced Fighting Fantasy: The Roleplaying Game』が刊行グループSNEから完全日本語版が2018年初旬に刊行の予定
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―― 『TtTマガジン』は昨年暮れの2号からFT書房さんとグループSNEの共同制作になりました。
安田 いや、あの時は杉本さんには徹夜つづきで本当に大変だったと言われました。すみません、ありがとうございます!
―― それはぜひご本人にお伝えください(笑)。
安田 共同制作にすることで内容も充実しますし、双方が互いに助けあって、新しい形、より良い雑誌にしていけるんじゃないかと思ったんです。じっさい、これは効果を上げたと考えています。
―― そうして『T&Tマガジン』の刊行に関わりながらグループSNEの新雑誌への構想を固めておられたのですね。
安田 さっき言ったように、ちゃんと住み分けができてますから、ぼくは今回出しても大丈夫だと思ったんです。でも、編集部は不安がって、まず0号(創刊準備号)を出そうということになりました(笑)。
 
―― (で、でしょうね……)
安田 たしかに初めてのことですから0号を刷り切りで製造しました。これはその名のとおり「創刊準備号」なので書店コードも取っていませんし、申し訳ないけれど再版は難しいんですよ。でも、その分『ゲームマスタリーマガジン』創刊号は満を持して出せたと思っています。もちろん、これからも改良していくべきところは改良していきます。


2.時代の流れ
―― お話を伺っていて、そうした全体的な流れもあるんじゃないかと感じます。アメリカ本国でT&T完全版(Deluxe Tunnels & Trolls)が出たころに、FT書房さんが『TtTマガジン』を創刊されて。
安田 そう、流れはあります。うまく全体が合流していますね。しかも、いきなり海外にまで飛び出していくという。
―― 『T&Tマガジン』海外版ですね。
安田 それはさすがに想像もしていなかったので、絶句しました(笑)。GenCon(アメリカの一大アナログゲームコンベンション)ではすでに見本誌が出ていて、びっくりです。2018年の1月刊行を目指しているそうですよ。
   
―― さらに、今年(2017年)がグループSNEの設立30年に当たります。
安田 そうなんですよ、本誌の「創刊の辞」でも冒頭でその点に触れていますが、決して30年だから出そう、とかそういうんじゃなかったんです。
―― そうなんですか?
安田 ええ。ただ、30周年で何をやるのかな、と思ったときに、自然に『GMマガジン』という形が整ってきた感じですね。節目として、雑誌という形に集約できるんじゃないかな、という思いがありました。
―― そうしたところにも、ボスの仰った「全体が合流する」という言葉を実感します。そうして、いよいよ『GMマガジン』が創刊されるわけですが、基本的にはハウスオーガン(企業PR誌)と考えてよいんでしょうか。
安田 もちろん、基本としてグループSNEの作品をサポートするというのがありますが、それにとどまらず、色んなところから素材を引っ張ってきたいと思っていますし、他社のものでも紹介したいと思えばどんどん取り上げていきます。コミックのボドゲなんかそうでしょ? 読者のみなさんには広い気持ちで楽しんでいただければと思います。


3.『GMマガジン』の目指すところ
―― それでは、具体的に内容についてお伺いします。メインはグループSNEの作品のサポートだとお聞きしましたが――
安田 そうです、ただ目的は2つあって、1つは継続的な記事ですね。TRPGのサポート、あるいはボードゲームのストラテジックなレビューや攻略法といったもので、ファンをよりゲームの達人へと導くものです。
―― あ、だから『ゲームマスタリーマガジン』なんですね!
安田 そうです、誌名の「GM」をゲームマスターと勘違いされるかもしれませんが、ゲームマスタリー(ゲームの達人)です。これにはゲームをより理解して楽しむための雑誌という意味合いがあります。そしてもう1つは、これまでにない新しい情報を提供し、色々な刺激を与えていくというものです。本誌にはこうした2つの目的があって、その両方を成立させられるんじゃないかと思ってます。
―― じっさい中を見てみると、例えば「ソード・ワールド」では初心者から上級者対応までの記事がそろっていますし、かつての名作「大活劇」も取り上げられています。
安田 はい、いままで30年の蓄積がありますから、たとえいまはサポートしていない作品でも、機会があったらまた展開するかもしれない、ということは常に考えています。
―― それがグループSNE30年の歴史の財産でもありますね。
安田 あとは組み合わせですよね。元々はボードゲームで出た『ブラインド・ミトス』も今後TRPGとして登場します。そうそう、『ブラインド・ミトス』はさっきもメールを読んだんですが、海外の方にも好評なんですよ。
 
―― おお!
安田 他にも色々なことが考えられます。ゲームの分野がこれだけ多岐に渡るなかで雑誌があると、それらを組み合わせて面白いもの、新しいものをまず試験的にやってみよう、ということができます。そういう面でも雑誌というのはすごく魅力的なメディアなんですね。TCGの『モンスター・コレクション』をデック構築型のゲーム(「エレメンタル・ストーム」)として見せるとか。それから、新しい分野としては「LARP(Live Action Role-playing game)」もそうですし、漫画・コミックもあります。様々な組み合わせで様々な試みをするという点で、雑誌はすごく強いですね。
―― じっさいに本誌を読んで、そうした面は強く感じました。例えば「LARP」については単語としてしか知らなかったんですが、とても興味を惹かれました。
安田 そうでしょう? いまだったら他に脱出ゲーム。脱出ゲームとRPGが組み合わさったものとして『ゴーストハンター フーディニ脱出!』があります。自分の興味のあるところだけじゃなく、ぜひいろんな記事を楽しんでいただきたいですね。
 
―― 例えば「ソード・ワールド」がお好きな方はそれが目的で買われると思いますが、そこだけしか読まないのは本当にもったいない!
安田 興味のない記事は最初は余分なものに見えるかもしれない。でも、なにか他に面白いものはないか、と思って見ていただいたら、きっと新しい発見があると思うんです。例を挙げると、次号からの新連載にゲームデザイン講座「コボルドのゲームデザイン」があります。読むだけでも楽しいと思いますが、ふとなにかを作りたいとなったときに、役に立てばいいなあ、と思うんです。もちろん「T&T」や「AFF」といった大きな海外のタイトルは『TtTマガジン』で展開しますが、本誌でも日本のものだけでなく、海外の刺激的な記事は紹介していきたいと思っています。
―― そうだ、本誌でも紹介されている脱出ゲーム『EXIT』はグループSNEから9月に第一弾が発売されますが、なんとドイツゲーム大賞上級部門を受賞したんですね。
 
安田 ありがたいことに! ぼくとしてはただ、これはすごく新しいゲームだと思って、ぜひやらせてくださいとKOSMOS社に頼んだんですが、まさかゲーム大賞を取るとは! でも、じっさいにとても楽しいゲームですから、ぜひ遊んでください。そして、この新しいゲームがさらに新しい形のゲームに展開していく可能性もあります。
―― デザイナーのインカ&マルクス・ブラント夫妻から創刊へのメッセージも写真入りで届いています(本誌p109)。
安田 嬉しいですね。じつはぼくは昔からインカ&マルクス・ブラント夫妻の大ファンなんですよ。第一作に『グァテマラ・カフェ』というゲームがあってね。
―― 昔からボスはよくそのゲームを話題にされますね。コーヒーの匂いのするゲーム
安田 そうそう(笑)、ゲーム本体はリソースマネジメントなんですが、そこにグァテマラコーヒーの匂いがつくことで、ちょっとほっとするというか、ワンクッションが生まれる。このデザイナーたちには最初からそうした楽しさがあって、大好きなデザイナーなんですよ。もちろん『村の人生』でドイツゲーム大賞を受賞されたすごい人たちなんですが、まさかここでぼくたちが紹介できるとは思わなかったですね。
―― 全体を見て、非常に新しい情報まで網羅されているというか、なにが飛び出してくるかわからない、ちょっと「おもちゃ箱」的な感じという印象を受けました。
安田 そうですね。ゲームにはこれだけ色々な種類があって、色々な組み合わせができて、色々な科学反応を起こしますから。もちろん「ソード・ワールド」のような核となる作品の紹介は必要です。でも、いままでにないもの刺激的なものもぜひ取り入れていきたいと思っています。
―― 毎回、付録も楽しみですね。創刊号は「ソード・ワールド2.0」の魔物カードが付録になりました。
安田 次号の付録はクトゥルフのカレンダーですよ。ひょっとしたら、いずれはカードゲームそのものを付録につけたりとか、イベントの招待券をつけたりとか
―― いいですね! 子どものころ『小学○年生』みたいな雑誌の付録が楽しみで、毎月ワクワクしたのを思い出します。
安田 ああ、それです。毎回、ゲームの補助的なカードや資料をつけるとか、そういう定型的なものだけにしたくないと思っています。もちろんコスト面などの問題がありますから、大変です。実現のためにも、みなさん、よろしくお願いします(笑)!

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4.今後の予定
―― それでは最後に今後の予定についてお伺いできますか。
安田 2号は12月3号は3月というように出していければいいなあと考えています。
―― 基本的には季刊の予定なのですね。
安田 季刊で年4冊ぐらいなら、そうした新しい面白さを継続させられるんじゃないかとと思ってるんです。隔月刊や月刊誌なると、どうしても(締め切りに)追われてしまって、定型的な誌面になる可能性があります。だから、できれば季刊で刺激的なものを継続していきたいですね。
―― 第2号は12月、ゲームマーケット2017秋と相前後して発売の予定ですが、目玉としては「ソード・ワールド」なら新たなボードゲームとLARPでしょうか。
安田 そうですね。他にも新しいゲームの発表がありますし、「ブラインド・ミトスRPG」は刊行直後ですから強力サポートします。もちろん「ソード・ワールド2.5」の情報もありますよ。刊行は2018年ですので、まだあまり具体的なことはお話できないですけれど。
―― その他のバラエティ記事も充実しています。
安田 ボードゲームも新しいのがどんどん出ますし、そうだ、8月のアメリカのGencon、10月のドイツ・エッセンSpielなど、海外アナログゲーム大会のレポートなど、最新情報など色々ありますので、ぜひ楽しみにしていてください。
―― それからグループSNEの公募ゲームコンテストの発表があります。
安田 そうです! みなさん、力(リキ)入れて応募をお願いします。今回はTRPG部門も設けていますから。
―― 応募締め切りは9月末日ですね。
安田 だから、いまは(8月下旬現在)ラストスパートの時期ですね。ぜひとも傑作をお待ちしております。過去2回実施していますが、いずれも素晴らしい作品を応募していただいています。海外でもわりと評価が高いんですよね。例えば――もう発表していいのかな?――『デモンワーカー』は今度アメリカ版が出ますね?
 
―― はい、現在各国語版として話を進めています。
安田 これまで入賞された方々のゲームはグループSNEで製品として製造販売してきましたし、今後海外にも広がる可能性がありますので、ぜひ!
―― あと1つ、ここで言っておかないといけないのはアンケートのことです。
安田 それだ! 今回はじめてということもあって、アンケートをどうしよう? と言ったまま走りだしてしまったので、ハガキはついていません。なので、インターネットで簡単に感想を書き込めるフォームを用意するんですよね?
―― あ、はい、すみません、早急に作成します(汗・汗・汗)! ただ、それまではは専用のアドレスgmm_enquete@groupsne.co.jp(件名「GMマガジン1号アンケート」)までお送りください。抽選で3名の方に次号をプレゼントします。本誌p150に詳細が掲載されていますので、ご確認ください。
 それでは最後に読者のみなさまに一言頂戴できますか。
安田 創刊号にも「1ページRPG」のような読者参加型の企画がありましたが、今後はシナリオコンテストなど、読者の意見を取り入れつつ、刺激的な雑誌を末永くつづけていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
―― ありがとうございました!


○インタビュー後のひととき
―― あの、聞くからに大ボリュームなんですが……ページ数は大丈夫でしょうか。
安田 そこは編集部との相談で(笑)。
―― あと読者の方に刺激的な雑誌と仰いましたが、作る方にも実に刺激的ですね。
安田 しかも雑誌が2冊ほぼ同時進行してる。『TtTマガジン』が走るからねえ(笑)。
―― その上「AFF」も入って来るんですよ?
柘植 『TtTマガジン』があったから『GMマガジン』が創刊できたんです(突然乱入)
―― それは、もちろんわかってるから(笑)。

というわけで、インタビューは『TtTマガジン』編集長、杉本=ヨハネ氏へとつづきます。


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