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JGC09レポート
【1日目】(9月4日)

【開会式】
(4日 17時)

 ということでやってまいりました、JGC会場、新横浜プリンスホテル
 時計の針が午後5時をさし、いよいよJGC2009開幕です!

 豪華ゲストが壇上に次々と並びます。
 あぁ、入社4日目にして、雲の上にいると思っていた人が目の前に――否が応にもテンションは上がります。
 参加者さんたちの熱気も凄い! 色々なものがはち切れそうな会場です。

 口火を切ったのは、富士見書房山下直久社長。
 会場を見回して、「JGCは回を重ねるごとに、熱くなっていっている」と語られます。
 その言葉通り、会場には、何百人という参加者が発するゲーム熱が渦巻いていました。

 続きましては“アナログゲーム界のご意見番”こと、我らが安田社長。
 発表された今年のテーマは――「チェンジ」
 どこかのバラクさんからインスパイアされたようなテーマですが、ある意味でJGCにふさわしい言葉かもしれません。
 というのも、
「この会場には、新しいアイデア、各社の最新作、最先端の時代性が結集しているんです」
 笑いながらも、なるほど! と頷く会場。
「もう秋が始まる頃ですが、ゲーマーの夏はこれからだ!」



 そして取りを務めるのはこのお方“生ける伝説”こと、アナログゲーム界の重鎮、鈴木銀一郎先生!
 ……て、え? ジェダイ・ローブ!?
 似合いすぎです!
 銀一郎先生はゆっくりと口を開き、

「世界に平和とゲームを」
「君たちにフォースの力を」
「ゲーマーには良いダイス目を」


 その重々しい口調に、会場がわき立ちます。



 そして最後は、恒例のこのお言葉。

「48時間、遊ぶぞぉー!」
「おぉーーーー!」



 声に合わせて振り上げられる何百という拳!
 僕もデジカメを落としかけながらも、拳を振り上げます。
 こうして、JGC2009は幕を開けたのでした。

【グループSNEコンベンション】
(4日、5日、6日)

 JGCの目玉といえばやはりこれ!
 ゲームシステムを芯の芯まで熟知した、制作スタッフがゲームマスターを務める、TRPGセッション
 同時間には、グループSNEの他にも、『TRPGセッション with F.E.A.R.』『R-CON in JGC2009』『Yellow Submarine Con in JGC2009』などのセッションもおこなわれていました。
 さて、我がグループSNEでは、この日のためにメンバー全員で頭をひねって、初心者もハードユーザーも一緒になって楽しめる、そんなシナリオを作りました。
 本年度はソード・ワールド2.0六門世界RPGセカンドエディションデモンパラサイトエムブリオマシンRPGシルバーレインRPGセイクリッド・ドラグーンタンクライフRPG ダークブレイズゲヘナ〜アナスタシス〜です!
 病欠していたメンバー以外は、ほぼ全員、ゲームマスターを務めました!
 もちろん、安田社長も!



 計50回を越えるセッション、延べ250人を越える参加者の、熱く濃い激闘!
 ここでは、その中からいくつかご紹介したいと思います。

『ソード・ワールド2.0』

 JGCに先立って、新技能が追加されたサプリメント『アルケミスト・ワークス』も発売され、ノリに乗っているこの作品!
 そっと近づき……おぉ! 盛り上がってる! あ、『アルケミスト・ワークス』を持っている方も! ありがとうございます!
 なにやら楽しげな会話も――

「やばい! 犯人候補が増えていく!」
「心臓があるか調べよう!」
「墓をあばけばいいじゃん!」
「もう、殴ればいいんじゃない?」


 ……皆さん、凄く楽しそうなのですが、何やらまったく穏便じゃない雰囲気が漂っています。
 後からお話をうかがったところ、滅んだ文明の技術を交えたミステリー仕立てのシナリオだったとか。
 できれば僕も参加したかった――と、SNEメンバーになった今でも、思わず考えてしまいました。

『六門世界RPGセカンドエディション』

 JGCの物販スペースで先行発売された『Role&Roll』にて掲載されたシナリオを使用!
 六門世界に起こる大事件の始まりにして、六芒世界へと繋がる物語です。
 初めて遊ぶという方もおられたらしいのですが、卓からは、楽しそうな笑い声が聞こえてきました。
 ゲームマスターを務めた大井さんに話を聞いてみると、日程2日目のコンベンションでは、すでに最新号のシナリオを熟読された熱心な参加者もおられたとか。
 展開をご存知の方のために、即興で思いも寄らぬ方向にシナリオを持っていったらしいです。

『シルバーレインRPG』

 『シルバーレインRPG』を語るにはまず、プレイ・バイ・ウェブ『シルバーレイン』について話さなくてはいけません。
 プレイ・バイ・ウェブとは、インターネットを介してやり取りされるRPGのシステムのこと。
 そのシステムを使い、若者たちの青春と、ゴーストとの戦いを描く、学園伝綺『シルバーレイン』を作り上げたのが、株式会社トミーウォーカー
 我がグループSNEがトミーウォーカーの上村大社長と手を組み、『シルバーレイン』のシステムや世界観をアナログのTRPGとして再構築、書籍化したのが『シルバーレインRPG』です。
 
 今回、上村社長御自らゲームマスターとして参加!
 シナリオの内容は、いずれ公式サイト『シルバーレインプロジェクト』で公開されるということなので、詳しくは紹介できないのですが、一人の女の子の旅を陰ながら見守る、というものだそう。
 思わず――観光名所連続襲撃、美少女が見せる憂いの表情に隠されたゴースト事件の謎を追え!――とか、意味不明なタイトルをつけたくなるような内容です。
 先日発売されたサプリメント、『エンドレスデイズ』に追加された、PC同士、NPCとPCに恋が芽生えるかも! というシステムを導入していたため、黄色い声やイチャイチャしてる会話が聞こえてきました。
 そのPC側の自由度の高さはかなりのもの。上村社長にお話をうかがうと、「途中、ゲームマスターいらないのではと、思うほど、プレイヤーさんたちで盛り上がっていました」とのこと。
 そんなに!?

『セイクリッド・ドラグーン』

 人類の存在を脅かすドラゴン。その脅威に対抗できる力を持つ唯一の者たち――「竜脈使い」となり、危険な魔境へとおもむき、ドラゴンを倒していく!
 それが『セイクリッド・ドラグーン』です。
 今年の3月にルールブックが発売され、その5ヶ月後、JGCと同時期に、上級ルールブックが発売となりました。
 その上級ルールブックは、大幅に称号(クラス)と《タレント》(キャラクターが使う特殊能力)が追加され、システムデザインの力造本人が「満足な仕事ができた一品」と語るほど。ぜひ手に取ってみて下さい。
 さてさて、今回JGCで用いたシナリオは、今回のためにだけ用意されたオリジナル! 2009年のJGCでしか遊べない、というものでした。
 卓をのぞいてみると……おぉ、参加者さんの半分は「セイクリッドは初めて!」らしいのですが、『セイクッド・ドラグーン』の特徴である「竜脈操作」システムのおかげもあってか、皆さんとても楽しそう。
 しかも皆さん、とても出目が良い! 竜脈だけでなく、ストーリーもスムーズに回っていました。

『タンクライフRPG ダークブレイズ』

 今年5月にルールブックが発売され、JGCの少し前にリプレイブックが発売され、絶好調な『ダークブレイズ』

 ――有害大気「ダークブレイズ」に汚染された世界
 それを浄化することのできる唯一の存在「ユグドラシル」から精製された精霊「ドライアド」
 人類は「ドライアド」を利用したエンジンを開発、それを搭載した移動住居型戦車「シャーウッド」を駆って、「ダークブレイズ」で満ちあふれる荒野を冒険する――

 そんな内容の『タンクライフRPG ダークブレイズ』。
 JGCにはシナリオを2本用意して、やってまいりました!
 1本は初心者向けシナリオ。もう1本は上級者向けシナリオ。
 後者は、上級者向けすぎてJGCには向かないのではと心配されたほど……。
 こちらの卓ものぞいてみると……あ、加藤さんと杉浦さんは、初心者向けのだ。てっ、あぁ! 川人さんが上級者シナリオを使ってる!
 ……で、でも、勝てるよ……ね………………逃げてぇ! 全力で逃げてぇ! 死んじゃう!
 皆さん、楽しそうに阿鼻叫喚しながら逃げられていました。
 そんな上級者向けシナリオは、『Role&Roll』Vol.61に掲載されています。
 どれだけ強いか、ぜひとも自分の目で確かめて下さい。


【真夜中の銀誓館学園〜ゴーストトーク】
(4日 1時30分〜2時30分)

 昨年に続いて今年も開かれました、“参加は自己責任”のトークショー!

 イベント名にもある銀誓館学園とは、プレイ・バイ・ウェブ『シルバーレイン』とTRPG『シルバーレインRPG』の主人公たちが通う学園のこと。
 本イベントでは、上村社長を中心として、我が社からは監修の友野詳、ゲームデザインの安道やすみち、リプレイを執筆した篠谷志乃、リプレイでPCを演じた力造が席に並びました。
 安道さん曰く「学生になってゴーストをぶっ倒すゲーム」である『シルバーレイン』にちなんで、前半はその開発秘話と最新情報、後半は会場の皆さんを交えての怪談が繰り広げられました。



 それでは、ちょっと詳しい内容をさせて頂きます。
 シルバーレインRPGをアナログのTRPGに移植する際、上村社長が指定した条件はたった1つ、

「20面ダイスを使う」

 というものでした。
 制作を進めていたある日の帰り道、安道さんが盟友である力造さんに、「ダイスを使うより、もっと面白いことを考えた」と言ったそうです。
 それは、「カードだけを使って判定する」というもの。

 唯一の指定をあっさりスルー。

 しかし安道さんのその特異・特殊なセンスは評価され、見事に実装されることになりました。


 そして意欲的かつ革新的なシステムは好評を博し、基本ルールブックに加えて、サプリメントは3冊小説は2巻(3巻執筆中!)、リプレイは全3巻のシリーズが出版されました。
 リプレイとはいえば、まもなく、新作がお目見えします! 今回のGM兼著者は、システムデザイナー安道やすみち。タイトルは『蒼き破鏡の使者』
 さらにさらに、来年にはゴーストタウンが舞台の新サプリメントの発売が予定されています。
 ゴーストタウンを舞台とした、死と隣り合わせの青春物語、今から期待が膨らみます。
 サプリメントで収録するためには、新しいジョブがPBWでまず追加されなければいけないのですが、もちろんそれも(参加者のみなさんの活躍次第ですが)たっぷり考えられていて、さらに世界が拡大されるはず、とのこと。
 その拡大ぶりは――
「今までがこのぐらいだとすると」と、指で2センチほどの間隔を作る上村社長。
「だいたいこのぐらいになりますね」と、それを4倍以上に広げました。
 ……それ、サプリメントにおさまりきるんですか?

 そして、毎年恒例ゴーストトークに突入。
「夏のスキー場」「幽霊殴った」「盛り塩」「不可解な指の跡」の4つのお話を、会場の参加者の方々がして下さいました。
 それぞれ、TRPGで鍛えたトーク能力が存分に発揮され、場を恐怖の空気が支配しました。
 僕の独断と偏見で語らせて頂きますと、特に「盛り塩」の話が怖かった
 行く先々のホテルで祟りを避けるために盛り塩をするも、毎回、翌朝にはきれいに無くなっている。
 理由はなんと、盛り塩を好物とする幽霊が憑いて廻っていた、とのこと――
 塩は幽霊に効く、という話は有名ですが、それを舐めるのがいるなんて、と会場もぞっとなっていました。
 最後に力造さんが話して下さった「デパートの内線」も、怖かった!
 でも最後には、きっちりと怖い話から笑いの方向へと持っていって下さいました。
 僕も、トークの腕を上げなきゃなぁ。


【JGC攻略1】

 あいた時間を使って、物販スペースを巡ることにしました。
 無論、本の山ダイスの山、そしてドラゴンの山を見れば、テンションは青天井で上がります。

 各出版社さんのブースには、JGC先行発売の最新作が並んでいました。
 先行発売のルールブック、先行発売のサプリメント、先行発売のリプレイ、などなど、財布のヒモの意味が無くなる垂涎のラインナップです。
 イベントでの新刊先行発売というのは、マニアの端くれとしては堪らないものがあります。
 軽く見て回るか、と思って物販スペースに入ってから5分後、向こう2ヶ月分の生活費が消えていました
 ……先行販売が悪いんだい! 後悔なんぞ、微塵もしてませんよ!



 すっかり軽くなった財布を握り締め、アナログゲームの最重要アイテム、ダイスの売り場に向かいました。
 クラシカルなデザインの物はもちろん、普通の店ではまず見られないような、海外製のけったいな(※注意:褒めてます)ダイスなどがずらりと並んでいます。
 ……帰りの電車賃さえ残していれば大丈夫だよね



 かつてないほどに軽くなった財布と共に、僕は足取り軽く売り場を回ります。
 そして毎年恒例の笠井商店――我がグループSNEの笠井道子のセレクト・ショップの前で足を止めました。
 置き物、コップ、Tシャツ、ネックレスなど、全てドラゴン仕様
 海外からの直輸入なので、日本国内ではここでしか手に入らない、という品物が目白押しです。
 ……………ATM、どこにあったかなぁ?




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