■大会開催までの経緯 |
さて、まずはこのアニバーサリーカップ決勝大会についての経緯などを説明させていただきます。
まず「アニバーサリーカップとはなんぞや?」ということですが、これはもともと最初のモンコレが出てから10周年を記念したものです。正確にはさらに1年が経っていますが……(笑)。
昨年『神霊獣の咆哮』の発売によるモンコレ復活を皮切りに、『海皇神の王子』、『樹界霊の歌姫』、『千年皇国の栄光』と繰り広げられてきたシーズンを締めくくる大会ということです。
モンコレは『神霊獣の咆哮』発売の以降、Gレギュレーションという新たな環境で展開を始め、「1年間に発売されたカードセット」をまとめて「1つのシーズンに所属するカード」と扱うようになりました。
つまり「アニバーサリーカップ」とは、モンコレ復活の1年の間に出たカードをフルに使った、「アニバーサリーシーズン」の総決算の大きな大会なのです!
ちなみに「Gレギュレーション大会では、最新の3シーズンぶんまでカードを使える」ということになっていますから、『神霊獣の咆哮』〜『千年皇国の栄光』のアニバーサリーシーズンのカードも、2011年の春まではフルに使えます。
……しかし、ちょっと大会の開催の時期がおかしいんじゃないか、と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なにせ、アニバーサリーシーズンの最終セットである『千年皇国の栄光』は、春先に発売されています。
おまけにアニバーサリーカップ開催の7月には、次のシーズン「ステージ1」のカードセット『鷹眼の行進歌』と『夢幻の輪舞曲』まで発売されてしまうわけですから……(好評発売中です、ヨロシクお願いいたします)。
ですが、これはやむにやまれぬ事情があったのです。
実は「アニバーサリーカップ決勝大会」は、もともとは春の終わりの5月23〜24日に開催予定だったのです。
しかし皆様ご存知のとおり、当時の神戸近辺はインフルエンザ騒ぎのまっ最中……大勢の方が集まるカードゲームの大会は、止むを得ず延期されたのでございます。
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■大会1日目 |
というわけで、まずは7月4日に開催された決勝大会1日目では、2日目の本選進出を賭けたスイスドロー形式での大会となります。
ちなみにレポーターの杉浦は、前日まで「神戸ファッションセンターは、神戸ポートアイランドにある」と思っていました……『ポートピア連続殺人事件』でおなじみの、あの場所ですね。
しかし、なにか駅名と地名が聞いたコトのない場所だったので、念のために調べなおすと「六甲アイランド」にあることに気づいたのですっ!
ってまあ、威張るほどのこともないわけですが、大会当日に三宮まで行ってしまって、ウッカリ遅刻しそうになった某HK先生がいらしたので。
会場へ踏み込むと、その広さと熱気に圧倒されます。
この日には、『神霊獣の咆哮』でのコラボレーションカードでもおなじみ、『D−0』こと『ディメンション・ゼロ』の決勝大会も同時開催されていたのです!
2つのTCGの決勝大会が同時開催ともなれば、いやがおうにも熱気があふれ出すというものですね。
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●120名スイスドロー |
そんなこんなで、モンコレの決勝大会参加者は120名!
これだけの人数でモンコレ公式大会のスイスドロー戦が繰り広げられるのは、いったい何年ぶりのことでしょうか。
この全国津々浦々から集った120名で、翌日の決勝トーナメント進出の12名枠を争うことになるわけです!
「デックオン!」の掛け声とともに始まる1回戦、基本的にトラブル対処のために本部待ちのヘッドジャッジ杉浦も、少し皆さんのデックとプレイングを見せていただきました。
デザイナー加藤ヒロノリも、自らがデザインしたカードがどのように使われているのか気になる様子で、熱心に見入っておりました。
アニバーサリーシーズンのカード種類は総計350種で、そのうちのどれだけのカードが使用されているのかは、製作者として非常に気になるところだったわけです。
結論としては、予想以上に様々なカードを使って、様々なデックが使用されていました。
加藤も「350種類で、これだけのカードが使われてたら本望やわ」とひとこと。
1回戦が終わったころ、決勝大会の隣ではサイドイベントとしてランブルファイトが始まりました。
こちらのイベントが始まるころには、六門世界で『召喚士マリア』を大暴れさせていた北沢慶も登場!
加藤と北沢もランブルファイトに参加し、大会の雰囲気を満喫します。
さて試合の方ですが、何回戦進んでいっても、特定のデックパターンが増えるということはありませんでした。
大会が終わった後に、何名かの参加者の方がおっしゃっていたのですが「5月末に開催されてたら、もっと流行に偏ったデックばっかりになってた」とのこと。
この1ヶ月と少しの間に研究やメタゲーム思考が進み、結果としてこれほど多くのデックバリエーションを大会で目にすることができたようです。
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●大会結果 |
そして7回戦という、ものすごい長丁場を勝ち抜いたのは、次の12名の方です! おめでとうございます!
++ アニバーサリーカップ本選通過者(敬称略)
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1位 |
Y蔵 |
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7位 |
2943P |
2位 |
イワシタ |
8位 |
風見 |
3位 |
ヨル |
9位 |
カイムマスター |
4位 |
影輝 |
10位 |
どらぽん |
5位 |
翁 |
11位 |
ボス |
6位 |
葉月蒼 |
12位 |
ヒデ |
モンコレをずっとご存知の方には、おなじみのプレイヤーの方も、数多くいらっしゃるかと思います。
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●エキシビションマッチ |
大会結果が出た後、1位通過のY蔵さんとデザイナー加藤ヒロノリによる、エキシビションマッチが繰り広げられました!
ちなみにY蔵さんは、第2回全日本選手権大会の優勝者で、第1回全日本選手権大会がシールド戦であったため、実質的にはモンコレの初代チャンプという経歴をお持ちです。
そんなY蔵さんに、意外にも加藤は善戦! ……していたのですが、モチロンかなうわけもありませんでした。
さすがにトッププレイヤーは魅せ方も勝ち方も、お見事ですね!
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●宣伝部長 |
ところで、エキシビションマッチを映していたモニターでは、DS用ソフト『ゲームブックDS
ソード・ワールド2.0』の映像が流れていました。
残念ながら杉浦は見れなかったのですが、そこはSW2.0リーダーの北沢慶がバッチリと宣伝しておりました(笑)。
モンコレのイラストでもおなじみの立川虫麻呂さんがキャラクターデザインを手がけてらっしゃるので、モンコレ好きな方もSW2.0が好きな方も、ぜひ触れていただきたい一品です。
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■大会2日目 |
7月5日、決戦の日です。
この日の決勝大会は、会場奥のパーティションで区切られたスペースで、クローズドで進行します。
決勝トーナメント進出者の方は、皆様顔なじみでいらっしゃるご様子で、まるで同窓会ででも集まったかのようなわきあいあいとした雰囲気の中、デックチェックなどが進んでいきます。
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●第1〜3回戦 |
というわけで決勝トーナメントが、予定より少しばかり遅れて11時50分から開始されます。
第1回戦は、前日の大会で上位4名の方はシードで、残りの8人の方で争われます。
結果は次のとおり(敬称略)。
++ 第1回戦 ++
勝ち(勝ち方) |
敗け |
カイムマスター(本陣) |
風見 |
ヒデ(本陣) |
翁 |
葉月蒼(本陣) |
ボス |
どらぽん(本陣) |
2943P |
(シード:Y蔵、イワシタ、ヨル、影輝) |
++ 第2回戦 ++
勝ち(勝ち方) |
敗け |
Y蔵(本陣) |
カイムマスター |
ヒデ(本陣) |
影輝 |
ヨル(時間切れ判定) |
葉月蒼 |
イワシタ(本陣) |
どらぽん |
++ 第3回戦 ++
勝ち(勝ち方) |
敗け |
ヒデ(本陣) |
Y蔵 |
イワシタ(本陣) |
ヨル |
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●3位決定戦 |
Y蔵さんとヨルさんによる3位決定戦。Y蔵さんは、オークとウルフが中心の、先攻型デック。ヨルさんは、いわゆる「花園の歌姫」デック。
Y蔵さんが《白夜の空》を展開して優位に進めたいところでしたが、ヨルさんが歌姫デックの殴り合いの強さをいかんなく発揮し、ヨルさんが勝利しました!
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●決勝戦 |
会場に駆けつけた我らがボス、安田均の「デックオン!」の合図とともに、15時40分、決勝戦開始です。
ヒデさんは、準決勝で、ほぼ同タイプのデックであるY蔵さんを降しての決勝進出。
イワシタさんは、水ユニットと水戦闘スペルとアイテムを組み込んだバランス型デックで、ヨルさんの歌姫を《ウォーター・シェル》で撃破しての決勝進出です。
小型ユニット中心のヒデさんが、序盤から高速で地形を展開し、自分の優位に進めるかと思われましたが、イワシタさんの《龍宮姫アリアオロ》が飛行を活かしてヒデさん本陣前を支配します。
お互いに本陣前へ進んだ中、先にヒデさんが先に本陣戦を慣行! 勢い良くユニットを召喚するヒデさん、これで決まるのかと思いきや、イワシタさんは死守します。
次のターン、今度はイワシタさんがヒデさん本陣へ侵攻! 前のターンに手札を使いきり、なかなか苦しそうな状況のヒデさんでしたが、即時召喚でなんとかユニットをフォロー。とはいえ、かなり強力なイワシタさんの攻めには耐え切れないのでは……というギリギリのところで、なんとかヒデさんが本陣を守りきります。
互いの本陣を死守した後、一進一退の攻防が繰り広げられますが、ここでまさかの連続同時攻撃!
戦場が一気に閑散としてしまいます。
しかも、互いに連続で本陣戦を行ったため消耗が激しく、山札はあとわずか……。
ここで、ヒデさんがイワシタさんの本陣前に配置した《トンネル》が活きます。
《トンネル》のリミットは5、イワシタさんの本陣にいる《サファイア・ドラゴン》のレベルは6。
そしてイワシタさんが手札調整したところで投了。
スピーディーに、そして劇的な展開を経て、アニバーサリーカップ決勝大会の決勝戦は、幕を閉じました。
皆さん、とても長丁場の試合でおつかれさまでした!
おめでとうございます!
++ アニバーサリーカップ決勝トーナメント結果(敬称略)
++
優勝 |
ヒデ |
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7位 |
カイムマスター |
準優勝 |
イワシタ |
8位 |
どらぽん |
3位 |
ヨル |
9位 |
翁 |
4位 |
Y蔵 |
10位 |
2943P |
5位 |
影輝 |
11位 |
風見 |
6位 |
葉月蒼 |
12位 |
ボス |
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●モンコレチームファイト |
ちなみに前日に大会が行われていたスペースでは、サイドイベントとしてモンコレチームファイトが開催されておりました。
こちらは先鋒・中堅・大将の3人で1チームを組み、総合得点を競うというイベントです。
やはりチームバトルというのは燃えるもので、参加者の皆さんは終始楽しそうにしていらっしゃいました。
ちなみにこの日は、シルバーレインでおなじみの篠谷志乃が参戦! 加藤ヒロノリとチームを組んで、こちらのイベントに参加しておりました。
ちなみに「グループSNE」チームの残りのお一人は、富士見書房さんとブロッコリーさんから交代でご参加いただきました。
++ モンコレチームファイト結果 ++
優勝 |
チームサティスファクション |
2位 |
らうんどてーぶるチーム |
3位 |
ヨル |
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■ステージ1の開始! |
モンコレ復活の「アニバーサリーシーズン」の頂点を決める「アニバーサリーカップ」がひと段落し、この夏からは「英雄」などの新ルールをひっさげ、「ステージ1」が始まります。
そして、これからはまた様々な大会が目白押しです!
ますます熱く盛り上がるモンコレの夏に、ご期待ください。
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