GM: |
状況は整理できたかな? では、君たちは遠出の準備をした上で、王都デュボールを離れて西のティラの樹海へと向かったよ。依頼主からはひとりにつき7日ぶんの保存食が渡される。 |
セレス: |
樹海に行くなら、それじゃ足りないかもねー。 |
アラン: |
今回は危険な依頼かもしれませんねぇ。もしかしたら、死ぬかもしれない。 |
ルシアス: |
確かに、ティラの樹海も危険だし、書物の件も気になるな。 |
アラン: |
ここが、僕の死に場所なんでしょうか。 |
セレス: |
へ? |
リチャード: |
いやいや! アラン、いつも言ってるじゃないか。死に場所なんてのは、いくつも死線を越えたその先にあるって。ここはまだ越えなきゃいけない死線なんだよ。 |
アラン: |
そうか……そうですね! この依頼をクリアした先に、きっと僕の理想とする死に場所があるんですね! |
ルシアス: |
なんというか……変わった価値観を持ってるんだな。アランさ……アランは。 |
セレス: |
死にたがりなんだよね。 |
リチャード: |
それをいつもこうやって宥めているわけさ。まぁ……しゃっくりみたいなものだね。 |
ルシアス: |
その認識でいいのか(笑)。 |
アラン: |
英雄的な大往生を目指しますよー! |
一行は常に北を指す〈北向きの針〉や夜の闇の中でも見える〈夜光塗料〉などを購入し、ティラの樹海へと向かいました。ティラの樹海には以前ルシアスがプーカの親子を助けるために訪れた経験がありますが(本編1巻2話)、今回はさらにその奥深くへと進んでいきます。
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ルシアス: |
ところで、サレイ様がティラの樹海のどの辺りにいるかは、分かってるのか? |
リチャード: |
いや、なので樹海の手前にある村なんかで聞き込みを行おう。それで分かるかな? |
GM: |
そうだね。デュボールを離れて3日が経過した辺りの村で、ここ最近に訪れた人物の話は聞けるよ。冒険者風の男が3人、樹海の中に行くつもりで保存食を買っていったとかも分かる。 |
セレス: |
その中に、ル=ロウドの神官はいたのかな? |
GM: |
いたようだ。保存食を売った村人は、必要最低限の会話しかしなかったけど、3人とも仲間、という感じではなかったようだね。知らない人間同士が同行してるような印象を受けたらしい。 |
リチャード: |
アタリだね。残りの2人は、サレイ様を攫った奴らか、その手先だろう。少なくとも、殺されて連れ去られているわけではないのが分かってよかった。 |
セレス: |
そうだね。 |
アラン: |
さらに樹海の奥へ行ったんですねぇ。目的は何でしょうか? 僕は「樹海」って名前の場所ってことだけで、ふらっと訪れずにはいられませんが。 |
GM: |
それは、帰って来ない的な意味で?(笑) |
ルシアス: |
プーカの件のときに蛮族がデュボールを偵察していたんだよな……。もうイヤな予感しかしない(汗)。 |
リチャード: |
それらの蛮族と遭遇する可能性を頭に入れておかないとね。 |
GM: |
ここで、今回ティラの樹海を探索するルールを紹介するよ。
サレイの痕跡を探しながら樹海の中を捜索することになるね。
1回の捜索は6時間で、暫定的に決めている樹海のエリアひとつを捜索できることにする。
6時間経過すれば次のエリアに移動して、また捜索を行うってことで。 |
一同: |
りょーかーい。 |
GM: |
1日は24時間だから、捜索は1日3回までにして、残った1回分は休息するのがいいかもね。 |
アラン: |
サプリメント『ミストキャッスル』や『フェアリーガーデン』を髣髴とさせますねぇ。 |
ソロプレイも可能なSW2.0サプリメント『ミストキャッスル』『フェアリーガーデン』ともにご愛顧お願いいたします(笑)。
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GM: |
そんな感じだと思ってくれたらいいよ。 |
ルシアス: |
状況によっては[剣の加護]が回復するタイミングも考慮しなければいかんな。 |
アラン: |
とりあえず、ひとつ目のエリアに進みますかねぇ。 |
GM: |
では、樹海に入り込んだと。(コロコロ)入ったばかりのエリアは、昼間でも明かりが必要なくらい暗いね。樹木の枝葉が光をほぼ完全に遮ってしまっている。 |
リチャード: |
寒そうな場所だね。先頭に立って進むよ。 |
GM: |
では皆で「危険感知判定」を行ってね。 |
ルシアス: |
いきなりか……(コロコロ)。 |
GM: |
全員振ったかな? では、一番達成値の高かったセレスは、そのエリアの植物は通常よりも成長の速度が速いことに気づくね。動いている、と言うほどではないけど、見つけた花の蕾が通り過ぎる頃には開いている、くらいの感じ。 |
セレス: |
(木々を指差し)へーん。 |
一同: |
(笑)。 |
ルシアス: |
もう少し具体的に説明してくれ(苦笑)。 |
アラン: |
セレスさんに言われたのでじっと立ち止まって見ます。……うん、これは。 |
リチャード: |
分かるのかい、アラン? |
アラン: |
(シリアスに)これは――変ですねぇ。 |
GM: |
(笑)。 |
リチャード: |
う、うん。変だね、アラン。 |
セレス: |
早回しー。 |
ルシアス: |
時間の経過がおかしい……のか? その場合、もっとも先に老衰で死ぬのはリチャードになってしまうな。 |
アラン: |
人間(寿命100年)、ナイトメア(寿命不明)、リルドラケン(寿命300年)、エルフ(寿命500年)……本当ですね! |
リチャード: |
バカな! 私はいつも馬小屋に泊まっているというのに! |
GM: |
そのネタ、最近でも通用しますかね?(笑) |
ルシアス: |
ここにずっと立っていると、リチャードの生え際が後退していくかも知れない、と。 |
リチャード: |
そそそ、そんなことはないさ。と言いながら頭頂部を押さえる。 |
セレス: |
そっちからかー(笑)。 |
GM: |
合コン行けなくなるねぇ(笑)。 |
アラン: |
このまま進みます? 見たところ、魔物の類ではなさそうですが。 |
リチャード: |
この程度のことで引き返しているようでは、先には進めないさ。このまま行こう。 |
GM: |
先に進むなら、このエリアでの「探索判定」と「足跡追跡判定」を行えるよ。 |
一同: |
(コロコロ) |
アラン: |
16ですね。 |
GM: |
北西の方向に伸びる靴跡を発見したよ。そのまま追えそうだね。 |
セレス: |
進む進むー。ずんずんいこう。 |
GM: |
では、次のエリアに移動する。木々の間隔もある程度開けてきて、上空から木漏れ日……じゃないな。星の光が見えるね。そろそろ、夜が明けそうだ。 |
ルシアス: |
……なに? |
リチャード: |
樹海に入ったのは今朝だったはずだね。やはり、あのエリアの中でだけ、時間の経過が早まっていたようだ。 |
アラン: |
不思議ですねぇ。 |
セレス: |
それで片付けていいんだ?(笑) |
ルシアス: |
(リチャードの後頭部を気にする) |
リチャード: |
(さりげなく立ち位置を変える) |
アラン: |
何だか、言葉にならない鬩ぎ合いですねぇ(笑)。 |