森本: |
開始位置は……(戦場マップをながめる)笠井機は壁の後ろに隠れていて、私と友野さんは睨みあってる感じですね。田中さんは1人だけ遠いですけど――。 |
田中: |
移動力があるからなんとでもなるさ(にやり)。 |
笠井: |
まずはプロッティングね。 |
森本: |
相手チームの武装は分からないんですよね。どうしようかな……。 |
友野: |
(おもむろに)田中、俺は“インスタントファイアウェポン”で行くつもりやけど、どうする? |
田中: |
とりあえず“魔薬・閃”の可能性もあるんで……。 |
森本: |
ちょ、ちょっと。なんですかそれ!? |
友野: |
いや、ルールを読んだら「会話や相談は必ず全員に聞こえるように行ってください」って書いてあったから。先に暗号を決めておいたんよ。 |
森本: |
ずるい! |
製品版のルールでは「自分のプロッティングの内容が他の参加者に分かるような発言をしてはいけません」に変更となった。
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田中: |
――なんだ、そうなの? せっかくルールの穴をみつけたと思ったのに(笑)。 |
森本: |
わ、わざわざ符丁を決めてくるなんて……! |
笠井: |
はかない美少女チーム相手に、そこまで本気になるか(苦笑)。 |
田中: |
とりあえずプロッティングは終わりましたけど。 |
友野: |
俺も2回ぶんのアクションを決めたぞ。 |
森本: |
なら第1ラウンドのアクションフェイズですね。 |
田中: |
第1セグメントの移動タイミング、アクションを行うのは――。 |
友野&森本: |
はーい!(手を上げる) |
友野: |
俺はバーニアを使ってK−8まで移動する。(友野機の武装を使用する上で)有利な距離を確保しないとな……。 |
森本: |
私はホイールを使ってぎゅーんと10−Fまで移動します。 |
笠井: |
次の射撃タイミング、アクションを行うのは――(手を上げて)私だけね。長距離ミサイルなので、壁があっても射撃できる。 ただ――。 |
森本: |
どうしたんですか? |
笠井: |
近づいてくると思って田中機を(目標に)指定してたんだけど、移動しなかったの。 |
田中: |
(笠井機の射程からは)かなり遠いですよ(笑)。当たりそうにないですが、キャンセルします? |
笠井: |
(少し考えて)いや、あえて攻撃する。一応は当たるかもしれないし。ただ最適射程から5マスも離れてるから、命中値に−10も修正を受けるけど……。 |
田中: |
僕のもともとの回避値が10だから、当てるには20を振る必要がありますね。 |
友野: |
つまり10ゾロが必要ってことやね。 |
笠井: |
それでも振る! ――(ころころ)15、失敗。 |
田中: |
100回に1回しか出ない目を、そうそう出されてたまりますか(苦笑)。さて、僕は特殊タイミングに突撃を仕掛けますよ。残念ながら経路上に敵はいませんけど――(自機のコマを動かす)南に向かって一直線に、9−Aまで動きました。 |
森本: |
まさか、わざと移動のタイミングを遅らせたってことですか? |
戦闘は移動タイミング、射撃タイミング、白兵タイミング、特殊タイミングの順番で処理される。田中機は移動タイミングでは移動せず、笠井機の射程外に留まり、射撃タイミング(笠井機の射撃攻撃)が終わったあとで(特殊タイミングに、突撃によって)移動してみせたのだ。
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森本: |
やりますね……。 |
笠井: |
う〜っ、プロッティングを読まれると悔しい! |
田中: |
ふふふ(笑)。 |
続く第2セグメントでは友野機と森本機、田中機が移動を行った。残る笠井機は再び田中機を長距離ミサイルで狙う。
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田中: |
僕はこのセグメント、移動していますから当たりにくいですよ。出目が16以上じゃないと当たらないはず。 |
森本: |
さすが超軽量級、回避値が高いですね。 |
笠井: |
直前のセグメントと同じ武装で同じ対象を狙うと、連続行動のボーナスが入るんでしょ? |
森本: |
そっか、なら出目が14以上なら当たりですね! |
笠井: |
それなら出せるはず。出ろ! (ころころ)よし、10と5で15! 10が出たから、命中レベルはA。長距離ミサイルで命中レベルAが出た時のダメージは……18点! |
田中: |
うぐ、一気に耐久値の3分の1近く食らった。 |
友野: |
耐久値が低いのは軽量級の辛いところやな(汗)。 |
笠井: |
続いて命中部位表を振る。(ころころ)出目は12! |
田中: |
12だと胴か……18点も食らったら、部位装甲値が低い機体はどこだって破損しますよ(苦笑)。胴にはエネルギー弾薬を搭載しているので、それを破損させます。 |
笠井: |
よし、さっき失敗したぶんは取りかえした! |
前のセグメントで笠井機は命中させられる可能性が低い(10ゾロでないと命中させられない)にもかかわらずあえて弾薬を消費し、射撃攻撃を行った。これは連続行動のボーナスを獲得し、次の射撃攻撃の成功率を高めるためだった、ということだ。
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