○緊迫の第2試合 |
SNEのメンバー8チーム16人が繰り広げる壮絶なタッグトーナメント。緊迫の第2試合はデモンパラサイトチーム(北沢慶&力造)と新人コンビチーム(番棚葵&大井雄紀)の対戦だ。
新人2人はふだんからデモンパラサイト関連の企画に関わり、北沢&力造から直々に指導を受けている。果たして師匠2人が貫禄を示すのか、それとも弟子2人が下克上を成すのか……?
今回も目が離せない!
北沢: |
よーし、行くぞリキ。コワッパどもを蹴散らしてくれよう。 |
力造: |
ういッス、兄ィ! |
大井: |
こっちは準備オッケー。先輩といえども容赦しません! |
番棚: |
下克上という言葉を忘れられなくしてあげますよ、ヘッヘッヘ。 |
デモンパラサイトチームは2機とも装甲重量が軽。装甲は薄いがサイズは大きく、そのぶん武装の数が多くなっている。多少の武装は破損させられてもかまわない、という発想だろう。
一方の新人コンビチームはLLサイズの重装甲とSSサイズの軽装甲、という極端な組みあわせ。そのぶん「攪乱役と砲撃・支援役」という役割分担がはっきりとしている。
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○第1ラウンド |
開始位置は四隅に各機が散らばる形となった。
北沢: |
じゃ、まずはプロッティングフェイズだな。 |
大井: |
出来ました。 |
一同: |
早!? |
大井: |
こういうのは直感に従うのが正しいと、僕の直感が言っています(笑)。 |
北沢: |
最初は敵の武装もわからないし、たしかに予想はしにくいが(苦笑)。 |
番棚: |
それでも、もう少し考えてもいいんじゃ……?(汗) |
その後、全員がプロッティングを終え、アクションフェイズが開始された。
第1ラウンドの第1セグメント、移動タイミングに動いたのは力造機と大井機のみ。
力造機は自機の特徴(白兵戦に強い)を活かすべく大井機&番棚機のほうへ接近。一方の大井機は(自身も白兵型なのだが)様子見のためか、後方の森へ距離を取った。
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北沢: |
射撃タイミング、白兵タイミングに動く機体はなしか。ちなみに俺は特殊タイミング、大井機に照準をつける。 |
番棚: |
私は特殊タイミングで陸上機雷を設置しますよ。頭部に仕込んであるヤツをこう……ジャンピング土下座でッ!(激しく動く) |
今回の大会では参加者全員が『エムブリオマシンRPG』のルールに従い、自機を1からすべて作成している。番棚は自機――カルトロップ・オタッカー――の頭部に陸上機雷を搭載させていたのだ。
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北沢: |
なんて卑屈なマシンなんだ……(苦笑)。 |
大井: |
次は第2セグメントですね? 僕はまた移動を選択していました。 D−3へゴー! |
北沢: |
(大井機の位置を見て)ちぃ、距離がありすぎる。射撃タイミング、俺は大井機を撃つつもりだったがキャンセルだ。 |
力造: |
白兵タイミングでオレもキャンセル。完全に有効射程外だ――大井ちゃん、チョロチョロ動くじゃな〜い。 |
大井: |
ウホッ。お2人とも僕狙いだったんですか? こっわー。 |
番棚: |
ナイス攪乱、そして私は土下座続行。再び陸上機雷を設置します。 |
力造: |
とことん卑屈な戦い方だ(苦笑)。 |
北沢: |
しかし、あのあたりには近づけなくなったな……。 |
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○第2ラウンド |
北沢: |
第2ラウンドのプロッティングフェイズか。(戦場マップと自機の機体シートを見比べながら)次はこうして……ああ来て……(ブツブツ)。 |
大井: |
出来たー。 |
力造: |
またか! 早ぇなあ。 |
大井: |
どうせ(北沢&力造に)読み勝つのは難しいですからね。 |
第1セグメントの移動タイミング、大井機は再びトリッキーに動き、敵の攪乱を狙う。
だが北沢機は惑わされず、目標をあっさり番棚機へと変更。スナイパーライフルによる射撃攻撃を敢行した。
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北沢: |
そんなデカイ図体では避けられまい――(ころころ)命中レベルB、15点ダメージ! |
番棚: |
ぐッ……確かに、私の機体は回避値が3しかありません。でも、そのぶん装甲は厚いですよ? 15点じゃ部位装甲値を越えません。武装の破損は無しです。 |
北沢: |
だが100点くらいダメージを与えれば、君は墜ちるんだろう?(にやにや) |
番棚: |
し……しかしやられっぱなしでは! こちらもスナイパーライフルで北沢さん機を狙っているのですよ! (ころころ)……命中レベルAで命中、ダメージは19点。命中部位は(ころころ)右脚です! |
北沢: |
ぐは!? こっちは(命中レベルが)Bなのに向こうはAか。出目がいいな……軽装甲なので壊れたよ。破損させるのはバーニアかホイールか……正直どっちも痛いが、ここは移動力を優先、バーニアを破損させておこう。 |
力造: |
こっちは特殊タイミングで突撃! 攻撃は発生しなかったけど、移動はできたぞ。番棚機に近づけたから問題なし。 |
大井: |
これで第1セグメントは終了ですね。第2セグメント、移動する機体は……なしか。じゃ、射撃するのは――? |
北沢&力造&番棚: |
(同時に手を挙げる)はい! |
大井: |
僕以外、全員じゃないですか! |
第2ラウンドは激しい撃ちあいとなった。番棚機は北沢機にスナイパーライフルを撃ちこむが、北沢機&力造機も負けじと番棚機にスナイパーライフル、ラージレーザーによる射撃攻撃を集中させる。重量級の番棚機は回避できず、ダメージがみるみる累積していく。
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番棚: |
ぎゃー! 大井くん、助けて!!! |
大井: |
え、僕? そんなの無理っすよー(笑)。今回はブレードで力造機を斬りつけてますが、逃げられちゃった(力造機が有効射程外へ離れた)ので空振りです。ぶーん。 |
番棚: |
頼りになら〜ん!(泣) ――僕、寝返っていいですか? |
北沢: |
それは、士気崩壊がちょっと早過ぎやしないか?(苦笑) |
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○第3ラウンド〜第4ラウンド |
第3ラウンドの第1セグメント。北沢機はついに高所を捨ててK−11へ場所を移した。同時に大井機はA−10へ。大回りではあるものの、北沢機を狙う動きだ。
番棚機は移動した北沢機をスナイパーライフルで狙うが、命中判定に失敗。力造機は西へと突撃し、前セグメントの突撃前の位置へ戻った。
第2セグメントでは、力造機、番棚機が攻撃をキャンセルする中、北沢機だけが番棚機へ長距離ミサイルを命中させる。とはいえ命中レベルが低く、ダメージは10点。
続く第4ラウンド。第1セグメントでは全員が移動を選択し、一斉にコマを動かした。互いの前衛(大井機、力造機)は敵後衛の背後へまわろうとし、後衛(北沢機、番棚機)はそれを嫌って後退していく。
第2セグメントでは力造機がさらに移動し、番棚機へと迫った。北沢機はスナイパーライフルをまたも番棚機に命中させ、着実にダメージを累積させていく。
番棚: |
そ、そろそろ本格的にヤバい……頼むよ大井君〜(汗)。 |
大井: |
はは……今回も(北沢機が有効射程外へ逃れたため)白兵攻撃をキャンセルですが、なにか? |
番棚: |
おおいっ!? ――くそう、ヤツは当てにならん。今回は特殊タイミングに陸上機雷を設置して終了。自分の身は自分で守るしかない! |
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○第5ラウンド |
第5ラウンド、第1セグメント。北沢機は自らの背後を守るように動き、力造機は番棚機へと肉薄。一方の番棚機は少しでも逃れようという考えか、5−Kへと場所を移した。
パイルバンカーで一発逆転を狙う大井機だったが、移動した北沢機を一歩捕らえきれず、またまた痛恨のキャンセル。
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北沢: |
第2セグメントだな。移動タイミングでA−14まで移動する。 |
大井: |
ああん、待って、待ってぇ〜。 |
北沢: |
ははは、捕まえてごら〜ん(笑)。――おや番棚くん、どうしたね? 顔が青いよ? |
番棚: |
そりゃ番棚葵(あおい)っていうくらいですから(※注 おもんない)……ははは……次の射撃攻撃はキャンセルです。北沢機までは(北沢機が移動したせいで)届かなくなったし(泣)。 |
力造: |
だがオレはそのまま射撃攻撃。ラージレーザーで番棚君、ユーだ! |
番棚: |
ミー!? |
力造: |
ちょっと近すぎるが、背面からの攻撃だから……(ころころ)当たった、14点! |
大井: |
14点なら、相変わらず破損は起きませんね。 |
番棚: |
とはいえ、そろそろそういうこととは関係のない世界にイッてしまいそうなんですが……(汗)。 |
力造: |
(このセグメントのアクションは)あとは大井ちゃんだけだけど? |
大井: |
んー、パイルバンカーが北沢機に届かないです。だからキャンセル。 |
番棚: |
またかよ!?(悲鳴) |
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○第6ラウンド |
第1セグメントでは力造機を除く3機が移動を選択した。
北沢機は射撃攻撃を確実に行うため壁の前へ。番棚機は自らを囮に力造機を機雷原へ引きずりこもうとL−4へ移動。一方、大井機は番棚機を支援するため川を越え、力造機の背後へと迫る。
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力造: |
おっ、大井ちゃん。今さら仲間を助けに来たのか〜い? でも遅いぜェ。メイスで番棚機を白兵攻撃! 高所から飛び降りつつ、頭をカチ割る――。 |
番棚: |
そこ、陸上機雷です! |
力造: |
お、おぉぉ!? |
北沢: |
慌てるな。陸上機雷が爆発するのはタイミングの最後だから、処理はリキ(力造)の白兵攻撃が先だ。 |
力造: |
ウッス。じゃあ……(ころころ)ドグシャア! 命中レベルBで命中。20点、命中部位は(ころころ)左脚! |
番棚: |
ギャー! ――でもシールドのおかげで部位の破損は無しです。ダメージは累積しますけど……。 |
北沢: |
タフじゃのう(苦笑)。 |
番棚: |
ではタイミングの最後、力造さんの足下で機雷が爆発します。 |
力造: |
ぐっ……自動的に20点ダメージか。 |
番棚: |
ふっふっふ。(ころころ)命中部位は14、右腕ですね。 |
力造: |
(自機の機体シートを確認して)ここはシールドを破損させよう。――さらばシールド、お前のことは忘れない。 |
大井: |
次は第2セグメントですね。移動する人は……いません? じゃ、射撃タイミングですけど――。 |
北沢&力造&番棚: |
撃つ!!! |
大井: |
ああっ、またみんなが僕にはできない戦いを!?(笑) |
北沢: |
まさか、(射撃武器を)1つも積んでないのか? |
力造: |
やけに、白兵にこだわると思ったら……。 |
番棚: |
っていうか、なんで1つも搭載してないんだよ!?(絶叫) |
この射撃タイミング、ダイス運に見放されたか、なんと北沢機、力造機、番棚機の3機とも射撃攻撃に失敗。
大井機は例によってこのセグメントも接近移動(#28)だけで終了した。
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○第7ラウンド |
第1セグメントでは全員が移動を選択した。北沢機は東へ移動し、より番棚機を狙いやすい位置に陣取る。力造機はわずかに後退し、番棚機の移動範囲全てをラージレーザーの射程内へ収めた。その番棚機は背後を守るため後退し、代わって大井機が力造機の正面へ移動する。
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大井: |
ついに僕のパイルバンカーが炸裂しますよ。力造さん、覚悟してください! |
力造: |
その前に射撃タイミングがあるぜ。 |
番棚: |
ふふ……その通り、私も射撃を選択していたんですよ。ここはマシンガンで力造機を射撃攻撃、蜂の巣にしてやる! |
力造: |
おおぅ(汗)。こっちの回避値は7だ。 |
番棚: |
最適射程外の修正は−4、ダイスで11以上出せば当たり――(ころころ)よし当たった、命中レベルはAです。(ころころ)18点が力造機の胴に! |
力造: |
まだ落ちない! こっちはエネルギー弾薬を失いながらもラージレーザーで射撃攻撃、番棚機に――(ころころ)命中、16点! |
北沢: |
これで終わらせるっ。スナイパーライフルで番棚機に射撃攻撃! (ころころ)命中、15点! |
番棚: |
ぐはあ!? さ、さすがに戦闘不能(#31)です……(ガクリ)。 |
力造: |
いよーっしゃ! |
北沢: |
うむ、快勝。 |
番棚: |
やられました……(ため息)。 |
大井: |
――はッ! た、大変なことに気づきました! |
北沢: |
どうしたんだ? |
大井: |
僕、1回も(命中判定の)サイコロ振ってません! |
北沢: |
………。 |
番棚: |
………。 |
力造: |
………。 |
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○戦評 |
終始北沢機&力造機が押しつづけ、最終的に重量級の番棚機を撃墜する形となった。
大井機が射撃武器を搭載しておらず、実質敵に2対1の形になってしまった、という点が大きい。大井機は全機体中最高の移動力を誇っているため、プロッティングさえうまくハマれば白兵武器を駆使できたのだが、北沢機&力造機の連携がそれを許さなかった。
デモンパラサイトチーム、準決勝進出である。
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