+ アミュレット
DAS AMULETT |
A・ムーン&A・ヴァイスブルム作
ゴルトジーバー社 |
評価
7 |
ムーンが今回作った3作の中では、いちばんの野心作。おもしろいことはおもしろいのだが、弱点もある。
ゲームはいかに強力な鉱物(金、銀、銅、鉄)を揃えて、宝石(全部で10種類)を集め、それで首飾りを組み立てるか、というもの。
鉱物を揃えたり、宝石を集めるには、それぞれ様々な魔法の呪文の支援が必要だ。
プレイヤーはまず、そうした呪文カードをせり落とす。これによって、鉱物カードが揃えやすくなり、今度はその鉱物カードで宝石をせり落とす。
宝石を7〜8個先に集めたプレイヤーが勝ちだから、この2種類のせりがゲームの鍵を握っているのはおわかりだろう。そして、そのそれぞれに関係してくる魔法の呪文が大切なことも。
ところが、鉱物に関する呪文はともかく、一般呪文の中にはかなり強力なものも多く、これが最初の配分で偏ってしまうと、ゲームがあっけなく終わってしまうこともある。
ボードはむしろ、こうしたカードによるせりをサポートするようなもので、それほどの重要性はない。あくまで呪文とせりが中心なのだ。
カードの偏りを解消するには、カード間のバランスをもっととってゲーム性を高めるのが普通だろうが、それをやりすぎると、ゲームがかなり重くなることもまちがいない。そして、製作にもプレイにも時間がかかったあげく、よくあるゲームということになりかねない。その意味では、このくらいの偏りでまとめた方が、ゲームの動きがはっきりしていてメリハリが効くともいえる。
いかにも作者の個性の出たゲームだが、最初に呪文を覚えるのがちょっと面倒だ。やりこめばおもしろいと思うけれど。
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ゲームカタログ目次 ++
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