北沢: |
9月発売のリプレイ二番手は大井君です。 |
大井: |
実は僕、キャンペーンリプレイは初めてなんですよ。なので今回めっちゃ気合い入ってますよ! |
――: |
そういえば、今までの作品は全部1巻完結でしたね! そんな気合い十分の大井さんのリプレイ、舞台はどこになるのでしょうか? |
大井: |
舞台は皆さんにもなじみ深いザルツ地方、その南部の都市国家が寄り集まった自由都市同盟になります。 |
北沢: |
初期作成状態からスタートして、どんどん大井ワールドが展開していきます。
ストーリーの展開、舞台の選び方、キャラクターの配置の仕方、どれをとっても従来の形とは全然違っていて、非常に新鮮な楽しみが提供されています。大井君という新しい個性が……(言葉を探しあぐねて)、あかん、これ以上は何を言ってもネタバレになる。 |
――: |
またネタバレストップ!? |
北沢: |
大井君のリプレイのスタートは、舞台もキャラクターのレベルも非常にベーシックなんだけど……、ここまで発想って飛躍していいんだ! という驚きに満ちた超変化球リプレイです。 |
大井: |
今回はキャンペーンということで、張り切ってストーリー部分もかなり細かく組み立てていまして。どれくらい張り切ったかというと、シナリオを7本作った状態からキャンペーンを始めました。 |
――: |
7本!? |
北沢: |
組み立てが甘かったら1巻の段階ですでに成立しない仕掛けも出てきているんだけど、キャンペーン展開がある意味メタゲーム的というか、非常にストーリーに重きをおいた作品になっていますね。 |
――: |
何それすごい気になる! そんな気になる作品のストーリーやキャラクターは? |
大井: |
最初に北沢さんが言った通りレベルは初期作成で、パーティー構成はまず人間の男の子。それからラルヴァ女の人。この2人にはGMからお願いをして特殊な設定をつけさせてもらっています。あとはミアキスの女の子とハイマンのショタっ子の4人。
ストーリーは、自由都市同盟で催される英雄祭というお祭りで讃えられている英雄と同性同名の男主人公っぽい子が頑張るお話です。 |
北沢: |
祭りの途中から不思議なことが起きはじめるんだけど、それがどんな不思議なのかは、本編を読んでお確かめください。 |
大井: |
あ、あと言えることは、うちのドラゴンはめっちゃ可愛いです! |
ベーテ: |
(真顔で対抗)ドラゴンの可愛さで負けるつもりはないねんけど……。 |
※その後しばらく2人でどちらのドラゴンが可愛いかという議論が続く
|
北沢: |
(2人を呆れ顔で見ながら)とりあえず大井君のリプレイに出てくるドラゴンは、キュートという意味で可愛いです。ベーテ君のリプレイに出てくるドラゴンは、ベーテ君的な感覚で言って可愛いですね。
今回の企画のメインテーマがドラゴンなので、全キャンペーンに1巻から何らかの形でドラゴンが出ていまして……。 |
秋田: |
え? |
一同: |
え? |
秋田: |
出しましたっけ、わたし? |
北沢: |
出てきたでしょうが、1話から! |
秋田: |
(しばし真剣に悩んで)……、ああっ、はいっ! 思い出した、出てきます出てきます! |
一同: |
(爆笑) |
ベーテ: |
ドラゴンが明確に名前のあるキャラクターとして出ているか、という点では確かに秋田さんのが一番ドラゴンの存在感が薄いですけど。(笑) |
北沢: |
ドラゴンの登場の仕方で三作を比べたら、ベーテ君のが一番オーソドックスかもしれないね。(笑) |
――: |
そんな秋田さんのリプレイの舞台はどこですか? |
秋田: |
フェイダンの西……、半分フェイダンじゃないよって言われそうですが、帳の島エイデルです。あそこもまたドラゴンの産地と言いますか、大きな竜がいたり、竜を育てる部族の人がいたりして……、都会的なフェイダンとはちょっと違う感じの場所です。 |
北沢: |
ワイルドなフェイダン。 |
秋田: |
と言うと何か違う方向に別のものになりそうですが。(苦笑)
エイデルにできたカイン・ガラの分校にプレイヤーキャラクターが先生として赴任するのですが、エイデルも大陸とはまったく違う常識や倫理があるので、お互いの間にある齟齬に戸惑ったり驚いたりしながら交流する、そんなお話です。 |
――: |
パーティー構成は? |
秋田: |
『III改』と『ルミエル』で追加された新種族ヴァルキリーとソレイユがいます。あとはエルフ男子と人間女子、胡散臭いナイトメアの5人パーティーで、レベルは初期作成状態です。
生徒たちは人間だけじゃないので、この作品も異文化交流の側面が大きいのですが……、わかりやすい例えで言うなら
南国の少年が二十四ぐらいの瞳でダッシュする村
という感じです。 |
一同: |
全然わからない!(爆笑) |
――: |
例えに使われたと思しき三作品はわかりますが、混ざった結果どんなものになるのかまったく見えない!(笑) |
秋田: |
今回は『ドラゴンレイド』という新たな要素を組み込んだ、SW2.0のキャンペーンとしてのスタンダードさを求めてみました!(キリッ) |
北沢: |
ここで驚きなのは、秋田さんの発言がこんなに意味不明なのに、実はシナリオの作り方に関しては『ドラゴンレイド』の設定の一番オーソドックスな部分を使っている、ということなんですよ。 |
ベーテ: |
でも、一番オーソドックスなところを使って全然オーソドックスじゃないことをやってる気もしますよ。 |
北沢: |
ていうか「え、そうなの?」みたいな、ね。戸惑いが半端なかった。 |
秋田: |
わたし何一つ設定は間違えてないですよ!? |
北沢: |
うん、たしかに間違えてはいないんだけど、あまりに展開が衝撃的すぎて……。これについては9月、10月くらいのイベントのトークショーでしゃべろう。今言うにはまだ早い。 |
SW2.0班一同: |
うんうん。 |
北沢: |
そんな感じでぱっと見わけがわからない……んですよ。なのに、綺麗に秋田さんの作品としてまとまっているので、秋田さんファンの期待は裏切らない。でもSW2.0ファンの期待は、良い意味で裏切るに違いない。少なくともプレイヤーはイイ意味で裏切られました。(笑)
そんな、スタートの最後を飾るにふさわしい面白いリプレイです。 |
田中: |
北沢さんの長編とベーテ君のリプレイ1巻を読んで「ああ『ドラゴンレイド』ってこういう感じなんや!」と思って大井君のを読んだら「嘘つけ!」てなって。 |
大井: |
え、ちょ、待って。僕、嘘なんかついてないヨ? |
田中: |
で、秋田さんので「え、ここまで!?」みたいなとこまでいく感じ。 |
秋田: |
個人的には、ベーテさんのはすごくストロングスタイルでハードな感じのSW2.0、大井さんのはストーリーにそくした変化球的なSW2.0、わたしのはごくスタンダードなSW2.0だと任じていますが、何か?(ドヤ顔) |
北沢: |
そうですね。我々はその役目を十分に果たしたと思います。そして、どれも楽しいリプレイになっていると思います。
ちなみに、今回はお互いがやっていることを把握するために、執筆陣はお互いのリプレイにプレイヤーとして参加しています。僕は企画リーダーなのですべてのリプレイに参加していて、それで改めて思ったのですが……、SW2.0、良いゲームだね。(しみじみ) |
田中: |
自画自賛きたこれ! |
一同: |
(爆笑) |
北沢: |
いや、だって楽しいじゃん。初期作成キャラは延びしろが多くて楽しいし、高レベルで派手なことするのも楽しいし。もうね、どのキャンペーンも早く続き遊びたくて仕方ないんだよね。(笑)
皆さんにも、もっと遊びたい! 面白い! と思って遊んでいただけたら嬉しいです。 |
――: |
今回の企画作品は巻末におまけがつくと伺いましたが? |
北沢: |
小説には30ページくらいのサプリがつきます。プロセルシア地方のワールドガイドやこの地方の小神の特殊神聖魔法といったデータです。
あと、長編は文庫じゃなくて四六判です。お間違えのないようお気を付けくださいね。 |
ベーテ: |
うちは、リプレイに登場するちょっと特殊なドラゴンとか、戦ったボス格のネームドの魔物などのデータとあわせて、双葉ますみさんのモンスター解説マンガが掲載されます。 |
北沢: |
8月発売の小説とリプレイを読んでもらうと、気合いの入ったGMの方はすぐにプロセルシアのキャンペーンを始められると思います。 |
大井: |
僕のリプレイはサプリで追加されたミアキスとラルヴァが登場するので、これからSW2.0始めるよ、という人向けにその2種族のデータをサプリから転載しています。ルールブックと僕のリプレイがあれば、サプリを持っていなくてもミアキスとラルヴァをプレイすることができますよ。
あと、1レベルの初期作成から騎乗できるドラゴンの騎獣データが掲載される予定ですが……。 |
北沢: |
非売品の騎獣なので、GMがやりたいと思ったら使ってください。 |
秋田: |
わたしはまだ執筆中(※収録時)ですが、たぶん何かつきます。 |
北沢: |
そんな感じで、8月からの小説とリプレイでまず皆さんに『ドラゴンレイド』の世界観やストーリーを楽しんでいただき、順次遊べるものを出して行く予定です。
その遊べるもの第一弾として、12月にシナリオ集を準備しています。こちらは田中君が陣頭指揮をとって現在鋭意製作中です。 |
田中: |
『ドラゴンレイド』を誰でも手軽に楽しめる、をコンセプトに4本のシナリオと各シナリオの解説や設定を掲載予定です。
それから、シナリオの作り方みたいな項目も用意しています。『ドラゴンレイド』も含めて、この機会にSW2.0を始める人がシナリオってどうやって作ればいいのか、どういう風にしたらキャンペーンになるのかなども詳しく紹介しようと思っています。 |
北沢: |
シナリオ集は小説と同じ四六判で出る予定で、従来のB5判サプリよりもお求めやすい価格に抑えられると思います。 |
――: |
今出た刊行予定をまとめますとこんな感じですね。相変わらず盛りだくさん! |
8月 |
ソード・ワールド2.0ストーリー&データブック ドラゴンレイド戦竜伝 |
ソード・ワールド2.0リプレイ 千竜と刃の革命(レイド)1 Departure |
ソード・ワールド2.0アイテム&データブック ルミエルレガシィ |
9月 |
ソード・ワールド2.0リプレイ できそこないの転生伝承(ウロボロス)1 |
10月 |
ソード・ワールド2.0リプレイ 竜の学舎と守護者たち(仮)1 |
11月 |
ソード・ワールド2.0リレーリプレイ 戦慄のトリプルクラウン |
12月 |
ソード・ワールド2.0ストーリー&データブック ドラゴンレイド戦竜伝2 |
ソード・ワールド2.0リプレイ 千竜と刃の革命(レイド)2 |
ソード・ワールド2.0 ドラゴンレイド・シナリオ集 |
冬配信スタート予定 |
ソード・ワールド2.0アプリゲーム サウザンドブレイブ |
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北沢: |
この夏からの展開を見て、SW2.0は『ドラゴンレイド』一色になるのかな、と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
導入するかどうかは皆さん次第ですし、『トリプルクラウン』やアプリゲーム、藤澤さんの『魔剣の島の駆けだし英雄』生セッション中継ほか、いろんな企画目白押しです。 |
田中: |
もちろん、新企画が始まったばかりなので盛り上げていきますが、『ドラゴンレイド』は遊び方のひとつとして楽しんでいただければ幸いです。 |
秋田: |
『新米女神リターンズ』も終わってないからね! ……ほんとお待たせしてごめんなさい(土下座)。 |
北沢: |
確定はしてませんが、各作品の発売する頃にニコ生でトークショーなんかも出来ればいいなぁと思っています。そちらも決まり次第お知らせしますので。 |
SW2.0班一同: |
8月以降の展開を楽しみにしていてください。よろしくお願いいたします! |
記事の更新をお待たせしている間に、気がつけば8月はもう目の前。
富士見書房公式TRPG ONLINE『ドラゴンレイド』特設ページでは、これから毎週新情報が公開されていく予定とのこと。
もちろんSNEホームページでも随時ニュースをお届けしていきますので、SW2.0のこれからにどうぞご期待ください!
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