ここは、2XXX年の南太平洋。地球の未来と海の平和を守るため、イルカたちは今日も……。
……遊んでいる。
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GM |
さてガープス・ドルフィン、2回目のプレイだが、みんな基本設定は覚えているかね? |
ホクト |
オレたち、みんなイルカっす。 |
GM |
うむ、そのとおり。基本だな。ちなみに遺伝子改造で高い知能を持ったスーパー・ドルフだ。 |
プレアデス |
激しい環境汚染によって、人類の人口は激減している。 |
GM |
うむ、まあそうだな。間違いではない。 |
マリン |
その原因を作った人類を滅ぼすんでしたっけ? |
ルシーネ |
ちがうーっ! |
GM |
滅ぼしてどうする。君たちはトリトンと呼ばれる人間の友達と友好関係を築いている正義のイルカだろうが。 |
ルシーネ |
そうだよう。あたしを滅ぼさないで。 |
新キャラ
フーバー |
そして我々はニョモニョモに常に見張られている!
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ホクト |
……おまえ誰? |
フーバー |
(聞いちゃいねえ)だから、我々はニョモニョモの脅威から逃れるために戦わなければならない! |
GM |
あー、認めたくないかも知れんが、今日から君たちのチームに派遣されてきた、新しい仲間のフーバーくんだ。 |
ルシーネ |
そう言えば、《唄い手》のビオラ姉さんは? |
GM |
この間、泣きながら旅に出てしまった。 |
プレアデス |
そう言えば、前回さんざんいじめたからねえ。 |
ホクト |
機械嫌いなのに、メカクジラの体内に引っ張りこんで働かせたりもしたっけなぁ。 |
ルシーネ |
ついに、耐えられなくなっちゃったんだねえ。かわいそうに。 |
マリン |
あれくらいで音を上げるとは情けない。 |
注 ビオラのプレイヤーはお仕事の都合で引っ越しすることになり、プレイに参加できなくなってしまった。断じて、嫌になって逃げだしたり、プレイヤーのノリについてけなくなったわけではない……と思う、多分 |
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GM |
めちゃくちゃ言ってるなあ。そういう訳で、急遽ビオラ姉さんの代わりになる新しい《唄い手》が君たちのチームに派遣されてきたのだ。それが、彼。 |
フーバー |
僕の名はフーバー。地球は狙われている! |
ホクト |
は? ……もしもし? |
GM |
ちょっと『妄想』入ってるけど、根は悪い奴じゃない。《唄い手》としても、多分優秀だ。 |
ルシーネ |
……もうそう?(困惑) |
フーバー |
私たち地球上の生物は、すべてニョモニョモに見張られている! ニョモニョモというものは宇宙の深淵に関わる太古の種族でして……。 |
ホクト |
(握り拳つくって)ビオラ姉さんカムバーック! |
プレアデス |
……このチームって、実は群れのやっかいものの吹きだまりなんじゃないかねえ。『テレビ中毒』だの『妄想』だの……(ため息)。 |
マリン |
失礼な。僕は他人に迷惑をかけた覚えはありませんよ。 |
ホクト |
その台詞、オレの目を見て言ってみろ。 |
マリン |
今は新しいケーブルテレビの申し込みで忙しいから嫌です(きっぱり)。 |
ホクト |
それがイカンと言うとるんじゃあ! |
GM |
汚染された地上から逃れて衛星軌道上で冷凍睡眠についていた人間たちも、環境の回復にともなって徐々に地球に帰還しはじめているからね。テレビのチャンネルも増えるだろう。 |
フーバー |
いけません! テレビというものはニョモニョモが我々を洗脳して操るための電波を送る機械であって……。 |
ルシーネ |
(ぽつり)……まともなイルカのお友達が欲しいなあ。 |
ホクト
プレアデス |
え? うちらはちがうの? |
つーわけで、プレイヤーも忘れている基本設定については「はじめに」を、前回のエピソードを確認なさりたい方は第1話『爆泳するもの』をご覧ください。 |